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様々に去来する思いを透かして
愛するチベット民謡を感じてくれたら。
エマレホー、Tibetan Indigenous Music!
なんて素晴らしい!
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2015.06.01.Mon | -
気功、rainbow body、盆栽
先日、友人から北京で見て来た西蔵民族晩餐演奏会(?チベット人のディナーショー)をビデオで見せてもらったが、ちっがーう!のだ。
明らかに中華風で、故意に肩をいからせて歩いたり、背筋や首筋を伸ばし過ぎていて、京劇が入っている。
チベット人の、あの体の重心移動とパッションで動く舞踊とは明らかに違う。
衣装もごわごわしたものを嫌い、薄手の透けた布で縫製してあるが、それもチベット人の嗜好とはずれている。
私は、目を覆いたくなったけれど『チベットオリジナル』というくくりで線引きすることもまた難しい。
しかもいまや重要な要素であるチベットという地が彼らの手から引きはがされつつある。
お年寄りが亡くなってしまった時点で、幕を閉じるものがあるだろう。



音楽文化人類学的なことは専門家の研究者様にお任せして、私は思った。
「こういう旋律が」とか、「この楽器が」とか、「この奏法が」というものもあるかもしれないが、文化のあらゆる要素を束ねる、その束ね方もオリジナリティーなのではないかと。
チベット音楽文化を研究しておられるT教授にかつてお話を伺ったところ、
「そうねえ、チベット音楽のオリジナリティーってあえて言えばシンプルにするとこかな。」
と答えてくださったことがある。
その真偽の程は私にはわからないが、そういう所、料理の仕方というか組み合わせ方というか、はたまた削り方というか、そういうソフトの部分が独自のものであれば、それもオリジナリティーと言えるだろう。



それから、自然環境と同様に重要な要素が因果(?)のような目に見えない、明解な説明の困難な基礎を見逃すこともできないんじゃないか。
それは、科学という枠には収まらないからおそらくはアカデミックな文化論に入るはずもないものだけれど、私はそれを見たいし、感じている。
その民族の歩いている道があるような気がしてならないのだ。
文化もその道と共にあるような気が。
何と言うのかなあ。
その民族の生き方と言うかサダメと言うのかなあ。
それが文化の土台に大きな影響力を持っていることは否定できないと思う。



何故、中国の舞踊は背筋や首筋をぴんと伸ばして踊るの?
何故、チベットの舞踊は意識的に筋肉を誘導するというよりは、体を揺らした勢いや遠心力を利用して踊るの?
何故、日本舞踊は、首を傾げて斜に構えた決めのポーズを何度もやるの?



それは例えば中華思想を持つ中国の生命観が気功や漢方薬で永遠の長寿を標榜している一方、空の思想を持つチベット人の目指すところが永遠の長寿ではなく究極の死というようなことにも関係しているはず。
我が母国は?と考えると、あれ?何だっけ、「土に還る」生命観、ですよね。
けれども死や生命を正面に据えてきた民族という感じはしない。
八百万の神はいちいちどう生きるだのどう死ぬだのとは考えないのかも。
当たり前に生まれて当たり前に死ぬだけなんだろう。
日本人にとっては、死生観より美意識の方にずっと重心がかかっている気がする。
命あるうちは、自然を堪能したいあまりに、「より美しく」「より自然らしく」手を加えるのも好き。
盆栽や、坪庭や、庭園や陶器やふすま絵などを見るとわかる。
外側を整えることによって内側も整うとする、『型』を重要視する日本文化も美意識から由来したものだろう。
現在でも日本人は姿勢だとか整列だとか、服装や持ち物などの統一だとかをうるさく言う民族だと痛感する。



いずれにしても、こういったそれぞれの民族文化の特質が、音楽文化にも現れることになる。
純粋なオリジナリティー云々は世界の人々がまだ混在していない時代まで遡って議論する必要があるのかも。
けれども、とにかく何千年と続いて来た自然環境が育んできた特性や文化が消えていくのは非常に口惜しい。
今まで通りの振る舞いや生活を禁止され、土台となるふるさとの地を追われた彼らには、もうチベット音楽文化が崩壊するのをただ手をこまねいて見つめているしかないのか。





lhamo make-up






2008.12.13.Sat 14:28 | チベット音楽文化
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2015.06.01.Mon | -

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